モールス符号の一覧(A〜Z・0〜9):対応表と学習プラン

A· −N− ·。使う信号は同じで、順序だけが逆です。紙で見ればすぐ確認できるのに、記憶だけで答えようとすると意外なほど混同します。さらに、どちらかを一まとまりのリズムとして聞き分けるには、目で見て覚えるのとは別の力が必要です。

この モールス符号 A〜Z の一覧では、26文字と10個の数字を確認できます。続いて双方向の視覚カードを使えば、印刷されたパターンを見て答える練習と、文字や数字からパターンを思い出す練習ができます。CWを耳で受信したいなら、一覧をすべて覚えてから音声へ進むのではなく、初日から音も組み合わせてください。

以下の対応表とタイミングは、国際モールス符号について現在有効なITU勧告 Recommendation ITU-R M.1677-1 に基づいています。このページに掲載したA〜Zと0〜9の対応は、すべて同勧告の公式PDFを出典としています。

事実確認日: 2026年9月11日。

学習者が目を閉じて耳を澄まし、講師が短い木片と長い木片を逆順に並べたそばでリズムを刻んでいる

モールス符号 A〜Z の完全対応表

下の表では、書かれたパターンを見分けやすくするため、記号の間に空白を入れています。目に見える記号を、実際にもすべて同じ間隔で区切るという意味ではありません。モールス符号には決まった時間比があり、表のあとで説明します。

文字 モールス符号 文字 モールス符号
A · − N − ·
B − · · · O − − −
C − · − · P · − − ·
D − · · Q − − · −
E · R · − ·
F · · − · S · · ·
G − − · T
H · · · · U · · −
I · · V · · · −
J · − − − W · − −
K − · − X − · · −
L · − · · Y − · − −
M − − Z − − · ·

ITU勧告では、アクセント付きの é のほか、句読記号や運用信号も定義されています。いずれも後で役立つものですが、この初心者向けのA〜Z一覧と、後述するフラッシュカードデッキには含まれません。

数字0〜9のモールス符号

数字はどれも5個の信号でできています。規則性が見えてくると、ばらばらな10個の答えには見えなくなります。

数字 モールス符号 パターンの手がかり
0 − − − − − ダー5個
1 · − − − − ディ1個のあとにダー4個
2 · · − − − ディ2個のあとにダー3個
3 · · · − − ディ3個のあとにダー2個
4 · · · · − ディ4個のあとにダー1個
5 · · · · · ディ5個
6 − · · · · ダー1個のあとにディ4個
7 − − · · · ダー2個のあとにディ3個
8 − − − · · ダー3個のあとにディ2個
9 − − − − · ダー4個のあとにディ1個

1 から 5 までは、数字が1つ進むごとに先頭側のディが1個増え、ダーが1個減ります。6 から 9 までは、先頭側のダーが増え、末尾側のディが減っていきます。そして 0 はダー5個です。

この規則は答えを確かめるには便利ですが、自力で思い出す練習の代わりにはなりません。数字を聞くたびに表の先頭から順番にたどっているなら、まだ並び順を手がかりにしています。ランダムに練習すると、その手がかりに頼れなくなります。

文字を形づくるディ、ダー、タイミング

ディ(dit) は点で表す短い信号、ダー(dah) は線で表す長い信号です。紙の上では、· −− · の違いは順序だけです。音で聞くと、それぞれが短くまとまった別のリズムになります。

ITUのタイミング規則では、ディ1個の長さを基本単位とします。

信号の要素 長さ
ディ 1単位
ダー 3単位
1文字内のディとダーの間の無音 1単位
文字間の無音 3単位
単語間の無音 7単位

つまり A は、短い信号、1単位の無音、長い信号の順です。A が終わってから次の文字が始まるまでは3単位空けます。単語の区切りはさらに長く、7単位です。

ですから、音声の代わりに「トン・ツー」と口に出しても、答えの一部しか身につきません。印刷された記号からわかるのは、順序と相対的な長さです。一まとまりの音を認識する力や、文字間・単語間の間隔、連続する信号の流れを聞き取る力は鍛えられません。

一覧は確認に使い、耳で捉える形は音声から覚えましょう。

双方向のモールス符号フラッシュカード72枚で身につくこと

無料のA〜Zと0〜9を両方向で学ぶモールス符号フラッシュカードデッキには、CC0 1.0の権利放棄のもとで公開された72枚のカードが入っています。72枚になる理由は明快です。

36 characters × 2 recall directions = 72 cards

一方は、文字や数字を見て、印刷されたパターンを答えるカードです。もう一方は、印刷されたパターンを見て、対応する文字や数字を答えます。カードはアルファベット順や数字順ではなく混在しているため、直前のカードから次の答えを推測することもできません。

カードの方向 鍛えられること
文字・数字 → パターン 文字・数字を視覚的に符号化する力 G− − ·
パターン → 文字・数字 印刷されたパターンを視覚的に復号する力 · · −U

どちらの向きにも意味があります。文字や数字からパターンを思い出す練習は、対応を書いたり確かめたりするときに役立ちます。逆に、パターンから文字や数字を思い出す練習は、印刷されたモールス符号を読むときに有効です。両方を混ぜると、よくある知識の偏りも見つかります。たとえば、− · · を見てDだとわかっても、Dを見てそのパターンを記憶だけで出せるとは限りません。

扱う範囲は意図的に絞っています。このデッキには、音声、句読記号、プロサイン、タイミング練習、単語、コールサイン、語呂合わせ、短縮数字、送信やキー操作の練習は含まれません。鍛えられるのは36個の文字・数字と正確な視覚パターンの対応であり、モールス符号の受信や送信ではありません。

無線従事者資格を意識した学習プランについては、別記事のアマチュア無線 Technician 級向けフラッシュカードガイドで、現在の米国Technician級問題プールと並行してモールス符号をどう練習するか説明しています。アルファベットデッキ自体は、模擬試験でも完全なCWコースでもありません。

表の並び順に頼らず、両方向で覚える

アルファベット表は調べものには便利ですが、思い出すためのヒントも意外なほど多く含んでいます。Bが必ずAの次にあったり、4 が必ず 5 の上にあったりすると、文字そのものを覚えていなくても、位置や並び順から答えられてしまいます。

デッキは3段階で使います。

  1. 対応を確認する。 まず自力で答えてから、一覧で正誤を確かめます。推測した答えをそのまま反復しないよう、正しいパターンをもう一度思い出してください。
  2. 一方向で思い出す。 アルファベットや数字の順番をたどらず、文字・数字からパターンを答えます。要素の数が合っているだけでは正解にせず、並び順まで正確に採点します。
  3. 向きを逆にする。 パターンをいったん語呂合わせの文に置き換えるのではなく、見たパターンから文字・数字を直接答えます。印刷された形を見たときに、一つの文字や数字が浮かぶ状態を目指します。

カードを間違えたら、反復回数を増やす前に、何を間違えたのかを分類します。

起きたこと 考えられる問題 集中的な直し方
正しい信号はわかっていたが、順序を逆にした 順序 元のパターンと逆順のパターンを横に並べて比べる
信号を1個落とした、または1個足した 長さ 修正時に一度だけ数え、その後はパターン全体をもう一度思い出す
復号はできるが符号化できない 一方向だけの慣れ 苦手な「文字・数字→パターン」を練習する
符号化はできるが復号できない 一方向だけの慣れ 苦手な「パターン→文字・数字」を練習する
アルファベット順のときしか正解できない 順序への依存 セットをシャッフルし、無関係な文字・数字から始める
見た目はわかるが音を聞き取れない 視覚と聴覚のずれ 視覚カードを増やすのを止め、同じセットを音声で練習する

カードを整える考え方は、より良いフラッシュカードの作り方で紹介しているものと同じです。問いは一つ、正誤を判定できる想起対象も一つに絞ります。アルファベット全体を答えさせる巨大なカードでは、順番に暗唱する力ばかりが有利になります。36個の小さな対応に分ければ、どの文字や数字でつまずいたのかがはっきりします。

全部をやり直さず、紛らわしいパターンだけ直す

間違いは、特定の組み合わせで起こることがあります。そんなとき、72枚すべてをもう一周する必要はありません。違いがひと目でわかる小さな比較に絞ったほうが役立ちます。

まずは、見た目が似た組み合わせや、信号の順序が逆になった組み合わせから始めます。

組み合わせ 書かれたパターン 思い出すべき違い
A / N · − / − · 短・長と長・短
U / D · · − / − · · ダーが末尾か先頭か
V / B · · · − / − · · · 1個のダーが反対側の端にある
W / G · − − / − − · 1個のディが反対側の端にある
R / K · − · / − · − 交互に並ぶパターンで、最初の信号が違う
F / L · · − · / · − · · ダーが1つ隣の位置に移る

次に、短い修正ループを回します。

  1. 混同した組み合わせだけを目の前に置く。
  2. それぞれの文字から印刷パターンを答える。
  3. それぞれのパターンを文字に戻す。
  4. 2文字分の音を、ランダムな順序で聞く。
  5. その組み合わせを、より大きな混合セットに戻す。

手順4は大切です。見た目を比べて視覚上の間違いを直しても、音での混同は残ることがあります。音を比べるときは、分解した要素をいつまでも数えず、文字全体のリズムを聞いてください。

数字では、いくつかの明確な基準が使えます。4 はディ4個とダー1個、6 はダー1個とディ4個です。5 はすべてディ、0 はすべてダーです。この基準が安定したら、10個すべてを混ぜ、並び順では答えられないようにします。

初日から音声中心の学習につなげる

ARRLのモールス符号(CW)学習のヒントでは、初心者に対し、各文字を音として覚え、聞きながら点と線を書かないよう勧めています。また、ファーンズワース方式の練習も推奨しています。文字自体は毎分15語の速度で送り、文字間は広めに取って、文字を覚えたあとでその間隔を狭めていく方法です。

この助言と視覚デッキは、どちらか一方を選ぶものではありません。それぞれに別の役割を持たせます。

ステージ1:少数の文字・数字を音声と組み合わせる

同じ少数の文字・数字をランダムな順序で出せるCWトレーナー、録音、教室、練習相手のいずれかを選びます。文字全体を聞き、該当する文字や数字で答え、間違えた音をもう一度聞きます。一覧を確認するのは、答えたあとだけです。

同じ対応を、視覚でも双方向に学びます。書かれた符号を音声練習の代わりにせず、表記そのものも読めるようにするためです。

今あるカードをすべて一度見たという理由だけで、文字や数字を追加しないでください。シャッフルしても、学習済みの音を聞き分けられるようになってからセットを広げます。

ステージ2:点と線を介した変換をやめる

音声が流れたら、文字や数字で答えます。頭の中で「短い、長い、だからA」と変換しているなら、音と答えの間に、まだ書かれた符号が挟まっています。

ARRLが説明するファーンズワース方式では、文字そのものは毎分15語に保ち、文字間を広げて答える時間を増やします。文字を覚えたら、その間隔を狭めます。これなら、各文字の内部にある1:3のタイミングを保てます。信号を引き伸ばし、ばらばらのビープ音にしてしまうこともありません。

視覚での復習は続けて構いませんが、時間を分けて行ってください。リスニング中は、答えるまで印刷された一覧を開かないようにします。

ステージ3:覚えた文字・数字を混ぜ、実際の混同を記録する

覚えたセット全体をランダムにします。「今日はモールス符号がだめだった」とだけ書くのではなく、A/NU/D など、実際に間違えた組み合わせを記録してください。その組み合わせを音声で聞き分けられるようにし、デッキで書かれた対応を確かめます。

簡単な間違い記録なら、3列で十分です。

聞こえたもの 回答 正解
A の音 N A
U の音 D U

得点や速度の予測まで記録する必要はありません。次に比べる組み合わせを選べれば十分です。

ステージ4:一文字ずつの練習からグループへ進む

一文字ずつ認識する力が土台になります。ただし、実際の受信は、一つ答えたあとも続きます。混合セットを十分安定して追えるようになったら、一文字ごとに止めず、短いランダムなグループを聞きます。その後、音声ツールや練習相手を使って、空白、さらに簡単な単語を加えてください。

72枚のデッキが扱うのは、個々の視覚パターンまでです。グループの書き取り、単語、コールサイン、句読記号、プロサイン、実際の信号は、どれもデッキの外で練習する必要があります。

ステージ5:送信は別のフィードバック課題として扱う

文字・数字からパターンを答えるカードなら、何を送るべきか理解しているかは確認できます。しかし、間隔、リズム、キーの調整、手の動き、相手側の通信士が受信する信号までは評価できません。送信も目標に入ってきたら、モニター付きの送信練習と、適切な指導ができる人からのフィードバックを利用してください。

視覚と聴覚を組み合わせた実践セッション

採点ルールを混ぜることなく、視覚と聴覚の練習を並行して進められます。

  1. 少数の視覚セットを復習する。 答えを表示する前に、正確なパターンを答えます。
  2. 同じ学習済みの文字・数字セットを聞く。 書かれた点と線ではなく、文字や数字で答えます。
  3. 具体的な混同を一つ記録する。 繰り返し起きた組み合わせや長さの間違いを選びます。
  4. 視覚と聴覚の両方で修正する。 印刷パターンを比べてから、ランダムな順序で音を聞きます。
  5. 途切れない音声グループで終える。 一文字を聞き逃しても、全体の流れを止めずに続けます。

新しい文字や数字を加えるのは、セッション内に、学習済みの音を混ぜて聞く時間が残るときだけにします。そうしないと、視覚デッキだけが増え、音声で練習するセットがいつまでも遅れたままになります。

72枚のモールス符号デッキから始め、別の音声ソースも一緒に開いておきましょう。デッキで書かれた対応を学び、リスニング練習で音とタイミングを身につけます。

モールス符号一覧 FAQ

これは国際モールス符号の完全な一覧ですか?

ITU-R M.1677-1で定義されたA〜Zと0〜9の範囲なら完全です。基本ラテン文字26文字と数字10個を掲載しています。勧告全体には、アクセント付きの é、句読記号、その他の記号、運用規定も含まれますが、この初心者向け一覧の範囲外です。

モールス符号の点と線は同じ長さですか?

いいえ。ITUの時間比では、ダーはディの3倍の長さです。1文字内の無音はディ1個分、文字間の無音は3個分、単語間の無音は7個分です。

モールス符号フラッシュカードに音声は入っていますか?

いいえ。無料デッキには、36個の文字・数字を2方向で学ぶ視覚想起カードが72枚入っています。音声やタイミング練習は含まれません。リスニングが目標なら、最初からCWの音声ソースと組み合わせてください。

最初に一覧からモールス符号を覚えるべきですか?

一覧は、書かれた正確な対応を確かめるために使ってください。視覚的な復号には、一覧と双方向カードが直接役立ちます。CWの受信が目標なら、初日から音声練習も始めましょう。各文字を、目で見て変換するだけの図ではなく、耳でわかるパターンとして身につけられます。

モールス符号の数字はどう覚えればよいですか?

まず5個の信号からなる規則性を覚え、その後、数字をランダムな順序で練習します。1 から 5 までは先頭側のディが増え、6 から 9 までは先頭側のダーが増えます。0 はダー5個です。ランダムに思い出す練習をすれば、表を順番にたどらなくても数字を答えられるか確認できます。

視覚フラッシュカードだけでCWを流暢に受信できるようになりますか?

いいえ。文字・数字とパターンの対応を思い出しやすくしたり、視覚上の具体的な混同を見つけたりすることはできます。流暢に受信するには、文字全体の音、グループ、間隔、そして最終的には実際に近い送信を繰り返し聞く練習も必要です。

一覧、カード、音声を役割ごとに使い分ける

正しい対応を確認するときは モールス符号一覧 を使います。A〜Zと0〜9の視覚パターンをどちら向きでも確実に思い出したいときは、無料の双方向デッキを使います。印刷された符号を読み解くだけでなく、CWを耳で受信したいなら、初日から音声も使ってください。

まずは少数の共通セットから始め、実際に混同した組み合わせを直しながら、一文字ずつの音からグループへ進みます。一覧を見れば、各文字や数字がどの信号でできているかがわかります。リスニング練習を重ねると、その信号を一つの文字や数字として聞き取れるようになります。

次に読む