論理積と論理和の真理値:真理値表と例題で学ぶ
「4は偶数であり、10より大きい」は、前半が正しくても偽です。論理積が真になるのは、組み合わせた2つの命題がどちらも真のときだけです。 同じ例を「4は偶数であるか、または10より大きい」に変えると、命題は真になります。包含的論理和では、少なくとも一方が真なら十分だからです。数は変わっていませんが、接続詞を変えると判定も変わります。
このような問題では、まず各部分の真理値を調べ、次に接続詞の規則を当てはめます。文の中に正しい情報が含まれているだけでは、文全体が真かどうかは決まりません。

まずは2つの単純な命題から
ここでいう命題とは、真か偽かを判断できる文のことです。たとえば「4は偶数である」は真です。4は2で割り切れます。一方、「4は10より大きい」は偽です。
前者を p、後者を q とします。この記号は文を短く表すためのもので、意味は変わりません。それぞれの真理値を記号の横に書くと、次のようになります。
p:4は偶数である — 真。q:4は10より大きい — 偽。
問題に変数が含まれている場合は注意してください。「数 x は10より大きい」という文は、x の値や、真偽を判断するのに十分な条件がなければ、真か偽かを決められません。ここでは接続詞の働きに集中できるように、具体的な数を使います。
論理積・論理和・否定の真理値表
論理積は ∧ で表し、「かつ」を意味します。2つの命題がどちらも真である必要があります。包含的論理和は ∨ で表し、「または」を意味します。少なくとも一方が真ならよく、両方が真の場合も含みます。否定は ¬ で表し、命題の真理値を反転させます。これらの規則は OpenStaxの真理値表の作り方の解説でも説明されています。
p |
q |
論理積 p ∧ q |
論理和 p ∨ q |
否定 ¬p |
|---|---|---|---|---|
| 真 | 真 | 真 | 真 | 偽 |
| 真 | 偽 | 偽 | 真 | 偽 |
| 偽 | 真 | 偽 | 真 | 真 |
| 偽 | 偽 | 偽 | 偽 | 真 |
表は横に読みます。まず p と q の真理値に合う行を選び、求めたい演算の列を確認してください。最後の列は p だけで決まるため、q が変わっても p の否定は変わりません。
覚えるときは、論理積が真になる組み合わせは1つ、包含的論理和が偽になる組み合わせも1つ、と考えてみてください。真になる条件がわかれば、演算ごとに4通りを別々に暗記する必要はありません。
4を使った例題を順に解く
「4は偶数であり、10より大きい」という命題の真理値を求めます。
- 「かつ」に当たる部分で文を分けます。「4は偶数である」と「4は10より大きい」です。
- 各部分を判断します。前者は真、後者は偽です。
- 演算を確認します。「かつ」は論理積
p ∧ qです。 - 規則を当てはめます。真と偽の論理積は偽です。2つの条件が同時には成り立っていないためです。
理由を含めた答えは、**「偽。4は10より大きくなく、論理積が真になるには両方の部分が真である必要があるため」**です。どちらの部分が論理積を偽にしたのかがわかるように、理由も書きましょう。
同じ2つの部分を、別の演算で組み合わせてみます。
| 命題 | 真理値 | 理由 |
|---|---|---|
| 4は偶数であるか、または10より大きい | 真 | 前半が真なので、包含的論理和の条件を満たす |
| 4は10より大きくない | 真 | 偽である「4は10より大きい」の否定 |
| 4は偶数であり、10より大きくない | 真 | 両方の部分が真 |
「4は偶数だから論理積は真」と書いた場合、確認したのは片方だけです。もう一方に戻り、2つの条件が同時に成り立つかを確かめてください。数や命題の順序が変わっても、この見直し方は使えます。
両方が真でも「または」が真になる理由
ここで使うのは包含的論理和です。たとえば「12は偶数であるか、または3で割り切れる」は真です。両方が真でも、論理和が偽になることはありません。
日常会話の「または」は、飲み物を1つだけ選べるサービスのように、どちらか一方だけを選ぶ意味で使われることもあります。そのため、日常会話の意味をそのまま記号 ∨ に当てはめることはできません。問題に「どちらか一方だけで、両方ではない」という条件があれば、それは排他的論理和です。片方だけが真のときに真となり、両方が真、または両方が偽のときには偽となります。この「または」の使い分けは、OpenStaxの複合命題の解説で説明されています。
否定する範囲を確かめる
「4は10より大きい」の否定は「4は10より大きくない」です。実数について考えると、x > 10 の否定は x ≤ 10 です。等しい場合も否定に含まれます。
複合命題を否定するときには、括弧に注意が必要です。最初の例と同じく、p は真、q は偽とします。
¬(p ∧ q)は真です。先に論理積を求めると偽になり、その結果を否定します。(¬p) ∧ qは偽です。pだけを否定すると偽になり、それと偽であるqの論理積を求めます。
¬(p ∧ q) では、否定は括弧の中全体にかかります。そのため、論理積の真理値を求めてから否定します。一方、(¬p) ∧ q で否定するのは p だけです。否定がどこにかかるかによって、この例のように答えが変わることがあります。
答えを見る前に解いてみる
各問題について、真理値と短い理由を書いてください。特に最初の2問を比べてみましょう。単純な命題は同じで、変わるのは接続詞だけです。
- 「9は奇数であり、5より小さい」。
- 「9は奇数であるか、または5より小さい」。
- 「8は奇数であるか、または20より大きい」。
- 「15は5の倍数ではない」。
pが偽、qが真のとき、p ∨ (¬q)の真理値は?- 「18は偶数であるか、または3の倍数である」。真理値を求め、両方の部分が真であることが結果にどう影響するか説明してください。
答えと理由
- 偽。 9は奇数ですが、5より小さくはありません。真と偽の論理積は偽です。
- 真。 各部分の真理値は変わっていませんが、包含的論理和では「9は奇数」が真なら十分です。
- 偽。 8は奇数ではなく、20より大きくもありません。両方が偽である場合だけ、包含的論理和は偽になります。
- 偽。
15 = 3 × 5なので、15は5の倍数です。「15は5の倍数である」は真で、その否定は偽です。 - 偽。
qは真なので、¬qは偽です。したがって、偽と偽の論理和になります。 - 真。 18は偶数であり、3の倍数でもあります。包含的論理和は、両方が真でも真になります。真であるのが片方だけである必要はありません。
間違えたところをカードにする
間違いの原因に合ったカードを選びましょう。接続詞を取り違えたなら、真理値を同じにして、演算だけを変えた問題にします。否定で間違えたなら、カードの表面で否定の位置がはっきりわかるようにします。
| カードの表 | カードの裏 |
|---|---|
p は真、q は偽。p ∧ q の真理値とその理由は? |
偽。論理積が真になるには、両方の命題が真である必要がある |
p は真、q は偽。p ∨ q の真理値は? |
真。少なくとも一方の命題が真であるため |
実数について、x > 10 の否定は? |
x ≤ 10。否定には等しい場合も含まれる |
p は偽、q は真。p ∨ (¬q) を求める |
偽。q の否定は偽であり、偽と偽の論理和は偽になる |
カードを裏返す前に答え、その後、数を変えた例を紙で解いてみてください。紙のカードでも、アプリのカードでも同じように練習できます。アプリの使い方ははじめにで説明しています。学習にさらに取り入れたい場合は、数学にフラッシュカードを使う方法とわかりやすいフラッシュカードの作り方も参考にしてください。